
「退職代行サービス」は、会社を辞めたいけれど、自分ではなかなか言い出せない人たちの強い味方です。
最近ではテレビCMや広告などで目にする機会も増えましたが、「実際にどんな人が利用しているんだろう?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、退職代行サービスを利用する人の特徴や、利用を決意するに至った具体的なケースについて解説します。もしかしたら、あなたと同じような悩みを抱えている人もいるかもしれません。
退職代行サービスを利用する人の4つの主なタイプ
退職代行サービスは、様々な悩みを抱えた人たちが利用しています。その中でも、特に多い4つのタイプをご紹介します。
タイプ1:上司や会社が怖くて退職を切り出せない人
上司が威圧的で話が通じない、高圧的な態度を取られる、または退職を伝えた途端にパワハラが始まりそうだと感じている人がこのタイプ。
自分から退職を伝えると、怒鳴られたり引き止められたりすることが予想され、精神的に追い詰められるのを避けたい。
タイプ2:引き止めが怖くて退職を切り出せない人
「人手不足だから辞めないでほしい」「君が辞めたら仕事が回らない」など、会社から強く引き止められることが予想される人がこのタイプ。
会社や同僚に情があり、強く引き止められると断り切れず、ずるずると退職できない状況に陥ってしまうことを避けたい。
タイプ3:精神的に追い詰められ、連絡を取るのもつらい人
精神的なストレスから心身の不調をきたし、会社に連絡を取ること自体が苦痛になっている人。会社に行くどころか、電話に出ることも困難なケースも含まれます。
会社とのやり取りをすべて任せることで、精神的な負担を最小限に抑え、体調を回復させることに専念したい。
タイプ4:多忙で退職交渉に時間をかけられない人
仕事が激務で、退職交渉のための時間やエネルギーを確保するのが難しい人がこのタイプ。
退職手続きや有給消化の交渉など、面倒なやり取りをすべて代行してもらい、スムーズに転職活動や次の準備を進めたい。
よくある利用者の具体的なケース
上記のタイプに当てはまる人が、実際に退職代行を利用するに至った具体的なエピソードをいくつか紹介します。
ケース1:入社してすぐに辞めたくなった新人
「入社したばかりなのに、もう辞めたい…」これは、多くの新人が抱える悩みです。
研修と実際の業務内容が違っていたり、職場の雰囲気が合わなかったり、人間関係でつまずいたりすることはよくあります。
しかし、入社したばかりだと「辞めます」と言い出しづらく、上司に何を言われるか怖くて自分からは退職を切り出せない人が増えています。
ケース2:退職を伝えたら激しい引き止めにあった経験者
以前に退職を考えた際、上司に何度も呼び出されて説得されたり、同僚からも強く引き止められたりして、非常に辛い思いをした経験を持つ人もいます。
そうした経験から、二度と同じ思いはしたくないと考え、退職代行という「第三者」を間に挟むことで、精神的な負担を避けたいと考えるケースです。
ケース3:パワハラ・セクハラに悩んでいる人
上司や同僚からのパワハラやセクハラが原因で精神的に追い詰められ、直接顔を合わせることや、電話で話すことすら恐怖を感じるようになったケースです。
この場合、加害者と一切関わらずに退職手続きを進められる退職代行サービスは、心を守るための重要な手段となります。
ケース4:退職手続きを丸投げしたい多忙な人
仕事が激務で、退職の交渉や手続きに割く時間がない人もいます。
特に、IT業界やコンサルティング業界など、日々の業務が多忙な環境では、有給消化の交渉や備品の返却など、面倒なやり取りをすべて代行してもらい、スムーズに次の転職活動や準備を進めたいというニーズがあります。
退職代行サービスを利用するメリット
退職代行サービスは、ただ単に「退職を伝えるだけ」のサービスではありません。利用することで、さまざまなメリットを得られます。
- 精神的な負担からの解放▶︎会社と直接やり取りする必要がなくなるため、退職を言い出すストレスや、その後の引き止め交渉のプレッシャーから解放される
- スムーズな退職▶︎法律の専門家や労働組合が運営するサービスを利用すれば、法的に有効な形で退職手続きを進められ、円満退社が期待できる
- 時間の節約▶︎面倒な手続きや交渉をすべて代行してもらえるため、退職交渉に費やすはずだった時間を、転職活動や次のステップへの準備に有効活用できる
- トラブルを回避▶︎会社との間で有給消化や退職金、未払い賃金などのトラブルが予想される場合でも、専門家が介入することで問題を未然に防いだり、解決に導いたりできる
退職代行サービスを選ぶ際の注意点
退職代行サービスは便利ですが、どのサービスも同じではありません。利用する際には、以下の点に注意して選びましょう。
- 運営元の確認▶︎「民間企業」「労働組合」「弁護士事務所」のどれが運営しているかを確認しましょう。交渉権の有無や対応範囲が異なります。
- 料金体系の確認▶︎基本料金に含まれるサービス内容や、追加料金が発生するケースを事前に確認しましょう。
- 実績と評判の確認▶︎利用者の口コミや実績を確認することで、サービスの信頼性を判断できます。
退職代行は、あなたの心と体を守り、次のステップへ進むための大切な選択肢です。後悔しないためにも、サービス内容をしっかり比較検討して、自分に合ったサービスを選びましょう。
まとめ:退職代行は「辞めたいのに辞められない」人を助けるサービス
退職代行サービスを利用する人は、決して「甘えている」わけではありません。
むしろ、多くの人が「辞めたい意思は明確にあるのに、自分だけの力ではどうにもならない状況」に追い込まれています。
精神的な負担を軽減し、次のステップへスムーズに進むために、賢くサービスを利用しているのです。
もしあなたが今、同じような悩みを抱えているなら、退職代行サービスという選択肢を検討してみてください。
他にも、以下の記事を参考にしてみてね。
Wrote this article この記事を書いた人

あゆ
元ナース・保健師のあゆ。 元看護師・保健師で、転職5回を経て現在はフリーランスとして活動中! 看護師として働く中で、悩み続けて1年かけて退職した経験があります。その過程で、退職を切り出す難しさや、退職後のキャリアへの不安を痛感しました。 『ナースの退職お悩み相談室』では、退職を考える看護師の方々に役立つ情報や、退職代行サービスの活用法、退職後のキャリアプランなどを発信しています。皆さんが一歩踏み出すお手伝いができれば嬉しいです。