結婚で看護師を退職したい!角が立たない言い方&タイミングを解説

結婚で看護師を退職したい!角が立たない言い方&タイミングを解説
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結婚をきっかけに看護師を退職したいと考えているけれど、「どう伝えればいいのか分からない」「引き止められそうで言い出しにくい」と悩んでいませんか?

看護師は責任の重い仕事だからこそ、退職を切り出すタイミングや伝え方に迷ってしまうものです。職場に迷惑をかけたくない、円満に辞めたいという気持ちもあるでしょう。

この記事では、結婚を理由とした退職の上手な伝え方、適切なタイミング、そして実際に使える例文やテンプレートをご紹介します。角が立たない伝え方を身につけて、安心して次のステップに進みましょう。

結婚を理由に看護師を退職しても大丈夫?

結婚を理由に看護師を退職することは決して珍しいことではありません。むしろ、女性のライフステージの変化に伴う自然な選択の一つと言えるでしょう。

「家庭の事情」「ライフステージの変化」は、退職理由として十分に受け入れられるものです。自分の人生の重要な決断として、堂々と伝えて構いません。

結婚という人生の大きな節目において、最良の選択をすることは当然の権利なのです。

ぽー

ぽー

私も結婚を機に職場を退職した経験があります。心配していたほど冷たい反応はなく、むしろ温かく送り出してもらえて安心しました。

退職の伝え方|上司にどう切り出す?

結婚退職の意思が固まったら、次は具体的な伝え方を考えましょう。

適切なタイミングと方法で伝えることで、スムーズな退職と円満な関係維持が可能です。

退職を伝えるタイミングと流れ

特に看護師の場合、シフト調整や患者さんのケア継続を考慮する必要があるため、早めの相談が重要です。

職場の規定を確認し、それに従うことが基本です。遅くても退職希望日の2〜3ヶ月前には伝えるようにしましょう。また、忙しい時期や明らかに人手不足の時期は避けるよう配慮しましょう。

伝える際は、まず書面ではなく口頭での相談から始めます。「ご相談があります」という形で切り出し、退職の意思と理由を説明した後、正式な退職届の提出という流れが一般的です。

伝える相手は誰から?

退職の意思を伝える順番は非常に重要です。基本的には以下の順序で進めることをおすすめします。

  1. 直属の上司(師長)への相談
  2. 看護部長への報告
  3. 他のスタッフへの報告

最初に師長に相談することで、適切なアドバイスを受けられたり、職場の状況を考慮した退職時期の調整ができたりします。

同僚や後輩に先に話してしまうと、師長の耳に入った際にトラブルの原因になる可能性があります。「誰に・いつ・どうやって」伝えるかを事前に整理しておくと、スムーズに進めることができるでしょう。

切り出し方のポイント

実際に切り出す際は、落ち着いて話せる環境を作ることが大切です。終業後や師長が個室にいるタイミングを見計らって、「少しお時間をいただけますか?」と声をかけましょう。

話し始めの例文としては、以下のような表現が効果的です。

「実は、この度結婚することになりまして、家庭の事情により退職を検討しております。ご相談させていただきたいことがあるのですが…」

唐突に「辞めます」と言うのではなく、「相談したい」という姿勢で臨むことで、相手も話を聞きやすくなります。

退職理由の伝え方例文

実際に退職の意思を伝える際の具体的な例文をご紹介します。本音と建前のバランスを取りながら、相手が納得しやすい表現を選ぶことが重要です。

また、どんなシチュエーションでも、相手の立場も考慮した丁寧な言葉遣いを心がけましょう。

基本的な伝え方

「この度、結婚が決まりまして、家庭の事情により○月末での退職を考えております。これまで多くのことを学ばせていただき、本当に感謝しております。急なお話で申し訳ございませんが、ご検討いただけますでしょうか。」

最もベーシックな伝え方で、結婚退職の際に幅広く使える表現です。感謝の気持ちと謝罪の言葉を含むことで、相手への配慮を示しながら、確実に退職の意思を伝えることができます。

配偶者の転勤がある場合

「結婚に伴い、主人の転勤で○○県に転居することになりました。通勤が困難になるため、○月末での退職をお願いしたいと思っています。」

転勤を理由にすることで、退職の必然性が明確になり、相手も納得しやすくなります。物理的な理由があることで、引き止められる可能性も低くなる効果的な伝え方です。

家庭との両立を理由とする場合

「結婚により家庭の事情が変わり、現在の勤務体制での両立が困難になりました。家庭を大切にしたいと考え、退職させていただきたいと思います。」

夜勤や不規則な勤務が難しくなった場合に適しています。「家庭を大切にしたい」という前向きな理由として伝えることで、個人の価値観を尊重してもらいやすくなります。

結婚退職で避けたい伝え方・NG例

円満な結婚退職を実現するためには、伝え方に注意が必要です。良かれと思って言った言葉が、かえって相手を不快にさせたり、トラブルの原因になったりすることもあります。

以下のNG例を参考に、避けるべき伝え方を確認しておきましょう。

唐突すぎる伝え方はNG

「結婚するので来月で辞めます」といった急な申し出は避けましょう。職場側には後任の確保、シフト調整、業務の引き継ぎなど、多くの準備が必要です。

唐突な退職申し出は、職場に迷惑をかけるだけでなく、あなた自身の評価も下げてしまう可能性があります。円満退職を目指すなら、事前に「相談」の形で切り出し、十分な準備期間を設けることが重要です。

ネガティブな感情を混ぜる

「人間関係がしんどいので結婚を機に…」「夜勤が無理だから…」など、職場への不満を退職理由に混ぜることは避けましょう。

たとえ本音であっても、愚痴に聞こえる理由は相手に悪い印象を与えます。

円満退職を目指すなら、前向きな理由に言い換えることが大切です。結婚という慶事を中心に据えた説明を心がけましょう。

「結婚=辞めます」の一言だけでは不十分

単に「結婚するので辞めます」だけでは説明不足です。「家庭の事情が変わるため」「配偶者の転勤に伴い」「家庭との両立を考慮して」など、具体的な背景を一言添えると理解されやすくなります。

ただし、プライベートな詳細まで話す必要はありません。場合によっては「一身上の都合」で濁すのも選択肢の一つです。

引き止められたときの対応はどうする?

結婚退職を申し出た際、職場から引き止められることもあります。よくある引き止め理由としては、「人手不足で困る」「あなたのような人材は貴重」「後任が見つかるまで待って」などがあります。

このような引き止めがあっても、無理に応じる必要はありません。決意をブレさせず、一貫した姿勢を保つことが大切です。

延期を提案された場合の返し方として、以下のような例文が有効です。

「お気持ちはありがたいのですが、家庭の事情もあり、時期の変更は困難です。できる限りの引き継ぎをさせていただきますので、ご理解いただけますでしょうか。」

「結婚の準備や新生活の準備もあり、予定通り○月末での退職をお願いしたいと思います。」

感謝の気持ちは示しつつも、自分の意思をはっきりと伝えることが重要です。

なお、職場の人間関係が複雑で直接退職を伝えることが困難な場合や、強い引き止めにあって精神的につらい状況の場合は、退職代行サービスの利用も選択肢の一つです。

詳しくは「看護師におすすめの退職代行サービス|選び方と利用のメリット・デメリット」をご参照ください。

結婚退職を円満に進めるためのポイント

円満な結婚退職を実現するためには、重要なポイントがあります。

まず、感謝の気持ちを忘れずに伝えることです。

退職は新しいスタートですが、これまでお世話になった職場や同僚への感謝は忘れてはいけません。「この職場での経験が今後の人生の財産になります」といった言葉で感謝を表現しましょう。

次に、引き継ぎ準備を丁寧に行うことです。担当患者の情報、業務の進捗、注意点などを整理し、後任者がスムーズに業務を継続できるよう配慮します。

最終出勤日までの業務も責任を持って取り組みましょう。

最後に、「辞めて終わり」ではなく、良い関係で離れることを心がけてください。医療業界は意外と狭い世界です。将来的に別の形で関わる可能性もあるため、良い印象で退職することは、あなたの財産となるでしょう。

結婚退職後のキャリアに不安がある人へ

結婚退職を考える際、「将来また働けるだろうか」という不安を抱く方も多いでしょう。しかし、看護師は再就職しやすい職種の代表格です。

看護師の資格は国家資格であり、医療現場では常に人材が求められています。ブランクがあっても歓迎してくれる職場は多く、復職支援制度を設けている病院もあります。

また、時短勤務やパート勤務など、ライフスタイルに合わせた働き方も選択できます。転職サイトや看護師専門の人材紹介会社を活用すれば、復職に関する情報収集もスムーズに進められます。

結婚退職は決してキャリアの終わりではなく、新しい働き方を考える良い機会でもあるのです。

ぽー

ぽー

結婚退職後、約1年半のブランクを経て別の病院に復職しました。最初は不安でしたが、周りにママナースも多く、自分のペースで働けました。看護師の資格は本当に強いと実感しています。

まとめ

結婚を理由とした看護師の退職は、決して特別なことではありません。大切なのは、適切なタイミングで、丁寧な言葉遣いで、感謝の気持ちを込めて伝えることです。

退職を切り出す際は、余裕を持って直属の上司に相談し、具体的な理由と感謝の気持ちを込めて説明しましょう。引き止められても、自分の意思をしっかりと伝えることが重要です。

円満退職を実現することで、良い印象を残しながら新しい人生のスタートを切ることができます。

結婚という人生の大きな節目を、職場の皆さんに祝福してもらいながら迎えられるよう、この記事を参考に準備を進めてください。

あなたの新しい人生が、幸せに満ちたものになることを心から願っています。

Wrote this article この記事を書いた人

ぽー

ぽー

看護師・保健師・養護教諭資格あり。 転職経験は3回で、現在はフリーランスとして活動中です。急性期から退院支援、外来などさまざまな部署で看護の仕事をしてきました。 子育てと仕事との両立に悩み、ライフステージの変化に応じて働き方を変えていった経緯があります。 働き方に悩む看護師が、より自分らしく働くために役立つ情報を発信していきます。

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